発達障害児の親は夫婦喧嘩が多いんじゃないかなぁと思います。
理由はいろいろあります。
子どもの障害への考え方の違い。
どちらか一方が全く関心がなかったり。
他にも例えば父親が障害の原因や治療法にばかり関心がいき、子どもと全く向き合わなかったり。
育児がうまくいかないことのイライラから感情が不安定になっていたり。
仕事で疲れて帰ってきたのに、子どもは泣き叫び妻は怒り散らし全く休めなかったり。
発達障害児を持っているだけで、ケンカの材料はゴロゴロ転がっていると言っても過言ではないと思います。
けれども夫婦喧嘩が良くないのは、言うまでもありません。
お互いにとっても、子どもにとっても。
では、夫婦喧嘩をしない3つのステップを書いていきます。
目次
1.男と女の違いを理解する
分かりやすい事例から見てみましょう。
事例1:奥さんがケガをしてしまった!
奥さん:「見て!ここケガしちゃった!」
ご主人:「絆創膏はそういう貼り方じゃなくて、こういう貼り方の方がいいね・・・。」
奥さん:「・・・、もういい!」
事例2:奥さんがバレンタインにチョコケーキを焼いてくれました!
奥さん:「どう?おいしい?」
ご主人:「んー、ちょっと焼きすぎかなぁ・・・」
奥さん:「・・・」(そんなこと言われるために作ったんじゃないやい!)←心の声
うそみたいなお話ですが、以前相談を受けた現実にあったことです。
ここまで極端でなくても、どこの夫婦でもよくあることだと思います。
基本的に男は問題解決をしたがります。
何か言われると、解決方法を示してあげたくなります。
しかし、女は解決方法を聞きたくて言ってるわけではありません。
共感、もしくは認めてほしいのです。
受け止めてほしいのです。
事例1では、絆創膏の貼り方なんてどうでもよくて、単純に「痛かった?」「大丈夫?」と聞いてあげればよいのです。
ケガそのものより、自分への言葉が欲しいのです。
事例2では、アドバイスなんていらないから「おいしいよ」と言えばよいのです。
嘘は言えない(苦笑)と言う方は、「ありがとう」と言ってニコッとすればよいのです。
それで苦労してチョコケーキを焼いた奥さんは報われます。
問題解決方法を示してあげるのは、「どうしたらいいと思う?」と聞かれたときだけにしましょう。
しかし、相談しているようで単なる愚痴の場合もあります。
発達障害児の親ではよくありますが、「今日も~ちゃんが~で、もう大変!」「どうすればいいのー?」という場合は、愚痴の要素が強いというかほとんどそうですね。
この場合はあれこれ解決方法を示そうとするよりも、一言「大変だったね・・・」と受け止めて上げる方がよいです。
発達障害児が起こす問題は、簡単に解決できるものではありません。
それなら苦労はしないですよね。
だからといって、「しょうがないじゃん」「どこのうちもそうだよ」「だったらどうしたいの?」などと言ってしまうと・・・、確実に奥さんは怒り夫婦喧嘩になります。
発達障害児とずっと一緒にいるお母さんは大変です。
神経がすり減ると思います。
お父さんの帰宅を待ちわび、誰にもぶつけられない思いをぶつけてくるでしょう。
それを面倒くさいと思わず、共感して、受け止めてあげましょう。
「俺だって仕事が大変なんだ」などと言わないようにしましょう。
仕事でのミス、上司に怒られた、そんなことは家では忘れましょう。
えらそうなことを書いていますが、私も完璧にできているわけではありません。
妻が読むと、「あなたが言うな!」とツッコミがあるかもしれません。
でも意識して実践するようには心掛けています。
表面的な「大変だったね」という台詞をテクニック的に使ってもダメですよ。
「ちょっと聞いてるの!?」となってしまいます。
女性はそういう所に敏感です。
言葉よりも共感する、認める、受け止めることの重要さを理解して意識して実践しましょう。
それを継続すれば、自然と「大丈夫?」「ありがとう」という言葉が出てくるようになります。
2.他人はコントロールできないことを理解する
全くの他人であれば気にしないようなことでも、夫婦だからこそ気になってしまうことがあると思います。
「ここはこうしてくれたらいいのに」とか「そこは気にしないでほしい」とか。
別にコントロールするつもりはないのだけど、アドバイスというか注意というか。
自分のためというのもありますが、相手を思ってということもあります。
しかし・・・、これが伝わらないというか、まず喧嘩になりますね。(苦笑)
夫婦と言っても、元々は何十年も別々に生活してきた他人です。
相手の人格とか性格とかは、自分の知らない所で何十年もの時間をかけて形成されたものです。
他人に言われたからといって、簡単に変わるはずがありません。
まず、言われたことが理解できないでしょう。
「なんでダメなの?」
「なんでそんな風に思うの?」
一生懸命説明しても、理解してもらえないでしょう。
次に、それを理解してもらえたとして、素直には聞いてもらえないでしょう。
理解しているということは、それを短所として自覚しているということです。
それを指摘されると、夫婦だからこそ怒ります。
たとえ正しいことを言ったとしても、相手を変えることはできません。
これは逆の立場でもそうです。
男女の違いはありません。
では、どうすればいいのでしょうか?
これは、ズバリ他人はコントロールできないと理解することです。
コントロールできるのは、自分だけです。
どんな人でも他人を変えることはできません。
唯一つそんな方法があるのであれば、それは変わった自分を相手に見せることで、間接的に変えるということです。
背中で分からせる、とでもいうのでしょうか。
いくら正しいことを言っても、相手には受け入れられません。
というか、正しければ正しいほど受け入れられません。
何か言いたいことがあっても、言っても何にもならないことを理解し、ぐっと堪える。
逆に何か言われてカチンときても、売り言葉に買い言葉は最悪の結果しか招かないので、これもぐっと堪える。
何で自分ばっかり我慢しないといけないのかと思うかもしれませんが、これが一番いい方法なんですね。
この対応を継続していけば、相手は自分だけ感情的になっているのが、バカらしく、また恥ずかしく思えてきます。
こうなると、相手の行動も変わってきます。
自分を変えることで、相手を変えることができるのですね。
・・・、またまた偉そうなことを書いてしまいましたが、私も完璧に実践できているとは言えません。
でもこの考え方、マインドセットが大切だと思っています。
3.一瞬で怒りを鎮める方法
最後に「一瞬で怒りを鎮める方法」を紹介します。
「怒り」という感情は、ほとんどの場合、よい結果をもたらしません。
「ほとんどの場合」と書いたのは、例外があります。
例えば、「誰かにバカにされた」という怒りを「いつか見返してやる!」というエネルギーに変えて、それを原動力に自分を成長させることができれば、それはよい結果をもたらすということになります。
しかし、ほとんどの場合は、自分を成長させるエネルギーとはなりません。
「ムカつく」とか「イライラする」とかの感情は、100害あって1利なしです。
売り言葉に買い言葉を返して、何になりますか?
自分の負の感情を相手にぶつけて、何になりますか?
自分が傷ついた、だからもっとひどい言葉で相手を傷つけた、それで何になりますか?
何にもなりませんね。
というか、悪い結果しか残りません。
しかし、以下のステップを踏むことにより、怒りを鎮めることができます。
① 鼻から息を吸い込み、7数える。
② そのまま息を止めて、7数える。
③ 口から息を吐き、7数える。
④ ①~③を3回繰り返す。
③のとき、「怒りという煙」が自分から出ていくというイメージすれば、さらに効果的です。
・・・・・・、一瞬ではありませんでしたね。
まぁ、この方法で怒りを鎮めることはできます。
売り言葉に買い言葉はなくなります。
「何も言い返すな」ということではなく、しっかりと感情をコントロールして、冷静に言いたいことを言うことができます。
感情的に言うよりも、その方が効果的ですよね?
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
この3つのステップを踏むことにより、夫婦喧嘩は激減すると思います。
そうすれば、子どもにとっても好影響を与えます。
実践した感想などを聞かせていただければ、幸いです。
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