子どもが発達障害かもしれないと思った親がすべき3ステップ




子どもが発達障害かもしれないと思い始め、ネットでこのブログに辿り着いたお父さん、お母さんもいるかもしれません。

そんなお父さん、お母さんは、以下のようなことをはっきりさせたいのだと思います。

  • 子どもは自閉症なのか?
  • 発達障害の原因は?
  • 発達障害は治るのか?

でも、発達障害はインフルエンザのように検査して、「はい、陰性でした」というわけにはいきません。

いわゆる科学では診断がつかないのです。

というわけで、専門家の人に診察してもらうしかないのですが、医療機関や相談機関を訪ねても、子どもを診る前から自閉症と決めつけられたり、「様子を見ましょう」と言われてしまうことも少なくないと思います。

自分もそうだったので上記のようなことをはっきりさせたいのは理解できますが、大事なことはそこではありません。

「子どもは発達障害ではなかった」ということがはっきりしたとして、じゃあそれで全てハッピーか?というとそうではありませんよね。

発達障害であろうがなかろうが、どんな子どもの育児でも苦労はつきものです。

また、どんな子どもの育児でも喜びはあります。

「発達障害ではなかった、これで幸せな将来は約束された!」というわけではないし、「発達障害だった、もう子どもも自分の将来も真っ暗だ・・・」ではないのです。

発達障害の子どもにとって良いことは、健常児の子どもにとっても良いことなのです。

だから発達障害かどうかということよりも、子どもとどう向き合っていくか、という方が大事だと言えます。

子どもが発達障害だったという宣告を受けると、奈落の底に突き落とされたような感覚を覚えることは事実です。

しかし、「奈落の底に落とされたわけではない」ということも事実。

だからこそ、正しい知識を身につけ、子どもとしっかりと向き合って、自分も楽しく生きる、ということが大事だと言えます。

目次

1.子どもと向き合う

「子どもが発達障害かもしれない!」と思ったお父さん、お母さんがまずするべきことを書きます。

それは、子どもと向き合うことです。

「いや、発達障害かどうか、はっきりするべきだ!」というお父さん、お母さんもいるでしょう。

というか、自分もそうでした。

しかし、「はっきりする」手段がないのが現実です。

意を決して医療機関や発達支援センターを訪れても、初めから発達障害として扱われたり、「様子を見ましょう」と言われたり。

そんな専門家とは違い、親は毎日子どもと接しなければいけないのです!

「様子を見ている」うちにも刻々と時間は流れます。

「発達障害かもしれない」と思っているお子さんなので、その間にもいろいろな問題は発生するでしょう。

「発達障害かどうか」などとは置いといて、その間にお父さん、お母さんは我が子と向き合いましょう。

「どう向き合うか?」という問題に対して、この本を紹介します。

これは、イギリスの言語聴覚士の女性の本を翻訳したものです。

0歳から4歳までを11の時期に分け、それぞれの時期に対応する「語りかけ育児」の方法が説明されています。

「娘が自閉症かもしれない」という問題が我が家に降りかかった時、この本を参考にして娘と向き合いました。

娘のレベルに合う、すなわち娘よりずっと小さい月齢のレベルから始めました。

私は基本的に本に線は引かないのですが、この本にはたくさん線が引かれています。

その部分を以下に抜粋します。

「0ヶ月から満3ヶ月までの語りかけ育児」

・赤ちゃんとだけいる時間を1日に30分とることです。その時間は一対一でお互いに完全に集中するようにします。
・赤ちゃんが音やしぐさや表情で言おうとしているときに、どんどん応えてやりましょう。
・いろいろなことを「実況放送」のようにしゃべってみましょう。

 

「1歳4ヶ月から7ヶ月までの語りかけ育児」

・おとながこどもの注意に合わせれば合わせるほど、こどもはことばをどんどん覚えていくことははっきりしています。
・赤ちゃんがうまくことばで言えないとき、言いたいことをくみとってあげることはとても大切です。赤ちゃんが言おうとしたことを、私はわかっていますよ、と伝えましょう。
・答えが必要でないかぎり、質問するのはやめましょう。これが鉄則です。「これは何?」とか「ウシはどう鳴くの?」などと聞く必要はありません。もし赤ちゃんが答えを知っているなら何の足しにもなりませんし、もし知らないなら赤ちゃんをきまり悪くさせるだけです。

また、この本にはいくつもの事例が紹介されています。

言葉の遅れがあった子どもに対して「語りかけ育児」を実践したところ、目に見える成長があったと。

そこまでの成長を期待するべきではないかもしれません。

しかし、健常児によいことは発達障害児にもよいアプローチなのです。(逆も言えます)

「我が子が発達障害児かもしれない」と思ったお父さん、お母さんにとっては「我が子は発達障害かどうか」をはっきりさせたいでしょう。

しかし、それが最も大切なことではありません。

発達障害であろうがなかろうが、我が子であることは間違いありません。

愛しい我が子であることは間違いありません。

その子としっかり向き合うことが最も大切なことであることは、間違いないのです。

2.発達障害を理解する

子どもが発達障害かもしれないと思ったお父さん、お母さんがまずするべきことは「子どもと向き合う」ことだと書きました。

子どもが発達障害でも、そうでなくても、子どもと向き合うことは非常に大切です。

それが発達を促すことに繋がるからです。

といっても、「発達障害」という言葉を初めて知ったお父さん、お母さんには以下のような疑問があり、その答えを知りたいと思います。

  • 発達障害は治るのか?治療法はあるのか?
  • 偏食は矯正しなくてもよいのか?
  • 発達障害児は通常学級と特別支援学級どちらがよいのか?
  • 特別支援学級から通常学級へ変更できるのか?
  • 養護学級卒業だと就職に不利なのか?
  • 発達障害児でも大学に入れるのか?

こういった疑問に明快な答えを出している本があります。

娘が発達障害かもしれないと思っていたときに、この本に出会えたことは幸運だったかもしれません。

その時のことは、「発達障害児の親が調べてまとめた!発達障害の原因とは?」にも書きました。

入門書としては、例えば「自閉症のすべてがわかる本」などが紹介されることが多いと思いますが、まだ子どもの障害を受け入れることができていないお父さん、お母さんにとっては、上記の疑問に明快に答えてくれる本書の方が、先に読む価値があると思います。
(明快な答えと言っていますが、あくまでも著者の杉山先生の見解ではあります)

この本には、子どものときから大人になるまで継続的に杉山先生が診てきた発達障害者の事例が載っていますので、それも参考になると思います。

この本を読むことで「発達障害とは」という側面からではなく、「親の不安」という側面から発達障害を理解することができると思います。

3.障害を受け入れる

さて、子どもが発達障害かもしれないと思ったお父さん、お母さんが「発達障害を理解する」ステップを踏んだ後は「障害を受け入れる」ことが必要になってきます。

もちろん、障害を受け入れる心の準備ができていなければ、そうする必要はありません。

しかし、その間も「子どもと向き合う」ことは継続してください。

「子どもが発達障害かもしれない」という思ってもみなかった現実を突きつけられショックを受けても、時間は流れるのです。

親がしっかりと子どもと向き合えば、その子はその子なりに成長するでしょう。

その時が、一般的に発達障害の入門書と言われている本を読む時だと思います。

この本は素晴らしい!

イラストが豊富で読みやすいのに関わらず、内容も必要な情報が全て凝縮されている印象を受けます。

しかし、それを実感したのはつい最近のことです。

正直初めて読んだときは、娘の障害を受け入れることができておらず、「この本には私の知りたいことは書かれていない!」と思いました。

しかし、娘の障害を受け入れた今読み返すことにより、この本の素晴らしさを実感しました。

自分は子どもの障害を受け入れてから相当の時間を経てこの本を読み返すことになってしまいましたが、我が子の障害を受け入れたお父さん、お母さんにはまずこの本を読んでほしいと思います。

4.発達障害はお酒のようなもの?

「どうしても障害を受け入れられない、どうすれば障害を受け入れられるのか」という方もいると思います。

その方に、こんな話をします。

ウイスキーの原液は間違いなくお酒ですよね。

では、ウイスキーを水で5倍に薄めたらどうでしょう?

これも水割りとして、立派なお酒です。

では、10倍に薄めたら?

これがお酒かは微妙ですよね。

間違いなくアルコールは入っていますが、好んで飲む人はいない。

100倍に薄めたら、アルコール度数は0.4%程度。

これはもうお酒とは言えません。

コップ1杯の水に1滴のウイスキーを垂らしたものは、誰もお酒だとは思わない。

どこまでがお酒で、どこからが違うのか?

それには明確な境界はありません。

・・・。

発達障害も同じようなものだと思います。

ほとんどの人が発達障害の資質を持っているけれど、水割りの人もいれば、1滴の人もいるのです。

自分の子どもがアルコール度数何%かを気にする事は、ナンセンスだと思えませんか?

我が子が発達障害かもしれないと思ったり、誰かから指摘されたりしたのであれば、その子は発達障害の資質があるのだと思います。

もちろん成長するに従ってそれは減ってくるかもしれませんが、「いま」がそうである以上、それを受け入れて、子どもを向き合うことが大事なのではないでしょうか?

それでも「我が子が障害なのかはっきりさせたい」というお父さん、お母さんは、ネットで「M-CHAT」と検索してみてください。

これは、自閉症の早期診断ツールです。

それで、自分の子どもを採点してみてください。








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