発達障害児の育児は通常健常児の育児よりも大変なのですが、顕著なのが「病院に連れて行くこと」です。
発達障害児を病院に連れていくことは、その親にとって本当に大変なことですよね。
発達障害児の親であれば、↓こんな経験はあると思います。
健常児もみんなおとなしく治療を受けるわけではないでしょうが、ここまでにはならないと思います。
発達障害児は、パニックになり大暴れしてしまいます・・・。
我が家の長女(あお:発達障害児の当時10歳)と次女(あか:健常児の当時5歳)がちょうど同じ頃に歯を抜くことになったことがあったので、それについて書きます。
目次
1.あかが歯を抜くことになった!
乳歯が抜けていない所に永久歯が生えてきたということで、あかが歯医者に行くことになりました。
以前歯医者で口を開けなかった(笑)という伝説を持つあかですが、妻が「今日は口の中を見せるだけだから」と説得して、連れて行きました。
すると、「今日抜いてしまいましょう」ということになって、あれよあれよといううちに、あかだけ診察室に連れて行かれたということです!
私はここで妻からメールをもらって、
「妻も診察室に入れてもらえなかったのか」
「妻からあかへ一言かけられなかったのか」
ということを思ったのですが、
逆に頼れる親がいない方が、おとなしく治療を受けるのでは、と考えました。(あかは人見知りだし、知らない大人には言いたいことも言えないし)
すると、やはり平気な顔で診察室から出てきたそうです。
看護婦さんが大げさに褒めちぎっていたのも良かったのかも、とのことでした。
そうなると、得意になってしまうあかさんです。(成り行きでそうなっただけなのに・・・)
家に帰って、「私、歯を抜いたよ」と言って、あおを驚かせました。
ちょうどあおも翌週歯を抜くことになっていたのです。
2.あおも歯を抜くことになっていた!
あおが通っている歯医者さんは発達障害児への理解がありいきなり歯を抜くのではなく、ここまでスモールステップでできることを増やしてきました。
あおが5歳のとき、あかと同じことになったのですが、そのときは「まず慣れることから始めて、様子を見ましょう」ということになって、
まず、
「母親と診察室に入って口の中を診てもらう」から始まって、
「口の中に器具を入れる」
「一人で診察室に入る」
・・・
等のステップを踏んで、ここまできました。
5年かかって、いよいよ歯を抜く所まで来たのです。
初めに歯医者に行くきっかけになった場所の乳歯はほどなく自然に抜けました。(抜くのを5年待っていたわけではないですよ)
さて、あおは歯を抜くことができたのでしょうか??
3.あおは歯を抜くことができたのか?
結果ですが、1時間診察室にいましたが、抜くことはできませんでした・・・・・・。
麻酔を塗るというのだけはできたと言うかやってもらったのですが、歯を抜かれる恐怖からか結局初めから終わりまで泣いてしまって、危険だからということで延期(しばらく待てばグラグラしてくるかもということで)になりました。
歯医者さんも看護婦さんも長い時間頑張ってくれました。
ま、仕方ないですね!
4.発達障害児の親に必要なマインドセット
できることが増えたり、分かることが増えたり、成長が見られるとつい勘違いしてしまいそうになりますが、健常児ではないのです。
発達障害児なのです。
発達障害児は、スモールステップ、超スモールステップ、それを常に認識している必要があると思います。
そうでないと過剰な期待をしてしまったり、ガッカリしてしまったりということになります。
大事なことは「できなかったこと」でも「失敗体験」にせずに、「小さな成功体験」として認識させることです。
「歯を抜けなかったね!」ではなく、
「1時間頑張れたね」
「麻酔は塗れたね」
と、できたことを褒めてあげることです。
「失敗体験」は強烈に頭に刷りこまれチャレンジすることは難しくなりますが、「小さな成功体験」だと次にまたチャレンジすることはできます。
妻も抜けたら買うことにしていたマリオのカードを買ってあげました。
次はいつになるか分かりませんが、またチャレンジしてくれると思います。
5年間かけてこれか・・・・・・、という思いも確かにありますが、別に歯を抜かなくても死にません。
歯並びが悪くなっても、人生に大した違いは起こりません。
発達障害児の親はそういうマインドセットが必要だと思います。
5.今回紹介した漫画
さて、今回挿入した漫画は、こちらです。
「うちの子かわいいっ親ばか日記-自閉症児あやの育児漫画」の第2巻入学編です。
第3巻小学校編まで出ています。
あおより少し年上のあやちゃんの成長を見ることにより、「あおもこんなことできるようになるのかな?」なんて思ったりしてました。
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