あおとの思い出|発達障害児あおが気持ちを切り替えられた日

気持ちを切り替えられた発達障害児




どうも、「発達障害児の親による発達障害児の親のためのサイト」管理人のいけともです。

発達障害児がパニックになると、それは大変ですよね。

基本的に特効薬はありません。

ひたすらクールダウンを待つしかないのですが、我が家の発達障害児あおがパニック寸前から気持ちを切り替えられたことがありました。

昨年の夏、家族でプールへ行った時のことです。

目次

1.プールを満喫するあお

ほとんど泳げないあおですが、泳ぐ(水遊び)ことは大好きです。

そのため、毎夏プール、海、川は、必ず行っています。

目まぐるしく移動するあおに、親の一人は付きっ切りになります。

妻と交代しながらですが、その日は私の方が多かったかなと思います。

スライダー、流れるプール、子供用プール、屋内プールを目まぐるしく移動するあおが、歩きながら「すごく楽しい」とつぶやきました。

普段生きづらい世界で色んな我慢をして生きているあおが楽しんでいてくれていることに安心し、嬉しく感じました。

2.いつ切り上げるか?という問題

しかし、ここで一つの問題があるわけです。

いつ切り上げるのか、ということです。

そんなことかと思われるかもしれませんが、楽しんでいるあおを切り上げさせるのは至難の業です。(苦笑)

「そろそろ帰るか?」と持ち掛けても、「えーまだいたい!」と主張され強引に連れて帰ろうとすると、荒れてしまうのです。

というわけで、毎回状況を見て「何時に帰ろう」と事前にあおに伝えて、本人が納得するとその時間に帰ることができるというわけです。

その時は一時間おきに休憩があったので、二回目の休憩の時に「あと30分で帰ろう」ということになりました。

3.パニック寸前!

しかし、ここで問題が発生!

休憩中にあおが何回もつばを足につけているなと思ったら、足の傷のかさぶたを剥がしてしまっていたのです!

そこから血が出ているのを止めようとしていたのですね。

その場に絆創膏はないし、血が出ている状態でプールに入るのは衛生上よくないですよね。

妻からかさぶたを剥がしたことを咎められたあおは、「ごめんなさい、ごめんなさい、すいません、すいません!」と荒れてきます。

何度も傷跡につばをつけるあおに、妻は「シャワーで流してきな」と言うとあおは素直にシャワーを傷跡に流し続けました。

その間妻と健常児の次女あかは屋内プールに移動しましたが、血は止まりません。

自分は子供の頃多少の傷があっても気にせず泳いでいたのですが、ダメだよなと思いつつ妻の所へ相談に行きました。

その間もあおは、「まだ入りたい!」と主張してきます。

「帰りたい」に聞こえて「帰りたい?」と聞くと、「は・い・り・た・い!」と言われてしまいました。(苦笑)

4.あおが気持ちを切り替えられた!

妻と相談して「まぁ決めた時間までは泳がせるか」ということになりました。

「連れて帰ればいいじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、そうすると大変なことになります。

そうすると、帰りの車内でひたすら「まだいたかった」ということを言うのです。

それがだんだん意味不明な内容になってきます。

それを相手にするのも疲れるし、ほっておいたらひたすらしゃべります。

車内の空気は最悪となります。

あおがパニックになると、それまで楽しかったことが全て台無しになってしまいます。

まぁともかくあと30分くらいは泳ぐことにしました。

早速屋外へ移動するあおについて行きました。

しばらくすると、妻とあかが来ました。

あかがもう帰りたくなったそうです。

でもあおは受け入れないよなーと躊躇する親に対して、あかが「私が言ってくる!」と言って、あおの所へ行きました。

するとあおは素直にあかについて来たではないですか!

私は驚きつつも、あおに「切り替えられてえらかったね」と言って頭をなでました。

その時のあおは、嬉しそうなちょっと誇らしそうな顔をしていました。

その日の帰りの車内はあおは落ち着いていました。

そして、「私切り替えられたよ」と言ったのです。

自分がパニックにならず気持ちを切り替えられたということを理解し、それを親が喜んで認めてくれたということが分かったのでしょう。

これは、あおにとって大きな成長だと思います。

これでこの先あおにパニックが起きないということではありません。

そんな簡単なことではないでしょう。

でも、この一つの出来事の喜びをしっかりと噛みしめたいと思います。

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